2026年、サッカーの祭典FIFAワールドカップがカナダ、アメリカ、メキシコの3カ国で共同開催されます。その舞台の一つが、カナダ西海岸の玄関口、バンクーバー。壮大な自然と洗練された都市が融合するこの美しい街で、世界トップレベルの戦いが繰り広げられます。
この記事は、W杯での現地観戦を考えているサポーターに贈る「観戦旅行のバイブル」です。単なる情報の羅列ではなく、あなたの旅が最高の体験となるよう、具体的なシーンを思い描きながら読み進められるように構成しました。
会場の一つとなる「BCプレース」は、ダウンタウン中心部という最高の立地にあり、空港から公共交通機関でスムーズにアクセスできる抜群の利便性を誇ります 。成田空港発の「1試合観戦(2泊3日)」と「2試合観戦(4~5泊)」を想定したモデルプランと、大会期間中の価格高騰を考慮した現実的な費用を徹底シミュレーション。
さらに、予算に応じたホテル選びのコツ、空港からスタジアムへのスムーズな移動方法、試合前後に絶対外せない名物グルメや王道観光スポットまで、観戦旅行に必要な情報をこの一本に凝縮しました。初めての海外観戦でも、この記事さえあれば安心して最高のワールドカップ体験を計画できます!
この記事でわかること
- 会場「BCプレース」とは?:ダウンタウン中心部の好立地と、公共交通機関での快適なアクセス方法をご紹介
- 費用とモデルプラン:成田発「1試合(2泊3日)」「2試合(4~5泊)」の具体的な旅程と、大会期間中のリアルな概算総額
- ホテル選び:予算と目的に合わせた「バジェット/スタンダード/コンフォート」のグレード別ホテルをエリアごとに徹底比較
- 失敗しない移動術:空港→市内→スタジアムのスムーズな移動ルートと、試合後の大混雑を回避する裏ワザ。
- バンクーバーの魅力:名物グルメから定番の観光スポットまで、半日・1日で満喫できるモデルプランを提案。
会場は「BCプレース」!スタジアム基本情報とW杯日程

1983年の開場以来、バンクーバーのスポーツとエンターテイメントの中心であり続けるBCプレース 。2026年W杯では、数々の熱戦の舞台となります。スタジアムの基本情報から試合当日の注意点まで、詳しく見ていきましょう。
スタジアムの基本スペック
BCプレースは、ダウンタウンのエンターテイメント地区、パシフィック大通り777番地にその象徴的な姿を現します 。周辺にはレストランやホテルが立ち並び、試合前後の時間も有効に使えるのが魅力です 。W杯開催時には約54,000人の観客を収容し、その歓声は街中に響き渡ることでしょう。特筆すべきは開閉式の屋根で、バンクーバーの気まぐれな天候に左右されることなく、常に最高のコンディションで試合観戦が可能です。どの席からもピッチが見やすいボウル型の構造も、ファンにとっては嬉しいポイントです。
2026年W杯 開催試合スケジュール
BCプレースでは、グループステージ5試合とノックアウトステージ2試合の、合計7試合が開催されることが決定しています。特に注目すべきは、開催国カナダ代表のグループステージ戦が2試合も組まれている点です。この日は街全体がナショナルカラーに染まり、他では味わえない特別な熱狂に包まれることは間違いありません。観戦を計画する際は、これらの日程を軸に考えると、より一層旅が思い出深いものになるでしょう。
- グループステージ
- 2026年6月13日(土)- マッチ6
- 2026年6月18日(木)- マッチ27(カナダ代表戦)
- 2026年6月21日(日)- マッチ40
- 2026年6月24日(水)- マッチ51(カナダ代表戦)
- 2026年6月26日(金)- マッチ64
- ノックアウトステージ
- ラウンド32:2026年7月2日(木)- マッチ85
- ラウンド16:2026年7月7日(火)- マッチ96
【最重要】試合当日の手荷物ルール
海外でのスタジアム観戦で最も戸惑うのが、手荷物に関するルールです。日本とは大きく異なるため、事前にしっかり確認しておかないと、最悪の場合スタジアムに入れないという事態にもなりかねません。
BCプレースでは、安全かつ迅速な入場のために「クリアバッグポリシー」が採用されています。これは、テロ対策や危険物持ち込み防止の観点から、北米の多くの大規模会場で導入されている標準的なルールです。
- 持ち込みOKなバッグ:
- 透明なビニールやPVC製で、サイズが12インチ×12インチ×6インチ(約$30 \times 30 \times 15$ cm)以下のバッグ。
- 透明ではない小型のクラッチバッグや財布。ただし、サイズは6.5インチ×8.5インチ(約$16.5 \times 21.5$ cm)以下に限られます。
- 持ち込みNGなバッグ:
- バックパック(透明なものも含む)、通常のハンドバッグ、トートバッグ、カメラバッグなど、上記規定外のすべてのバッグ。
- 手荷物預かり所:
- 規定外のバッグは、1個あたり1000円程度で預けることが可能な場合がありますが、このサービスの有無や料金はイベントによって異なります。
【最終確認が必須】
上記はBCプレースの現行ポリシーですが、W杯本番では主催者であるFIFAが定める統一ルールが最優先されます。渡航前に、必ずFIFAおよびBCプレースの公式サイトで最新の規定を再確認してください。
禁止物品とセキュリティ
スタジアムの安全を守るため、持ち込みが禁止されている物品も多岐にわたります。武器や花火はもちろんのこと、外部からの飲食物(医療上の例外あり)や1リットルを超えるボトル、プロ仕様のカメラ(望遠レンズ付きなど)、自撮り棒なども対象です。入場時には全員が金属探知機による検査を受けるため、ポケットの中身は最小限にしておくとスムーズです。キックオフの最低2時間前にはスタジアムに到着し、余裕を持って入場プロセスを済ませましょう。
これだけは知っておきたい!バンクーバー滞在の基礎知識(6月~7月)

最高の観戦旅行にするために、現地の気候や文化、生活情報を事前にチェックしておきましょう。これらを把握しておくだけで、旅の快適さが格段に向上します。
気候とおすすめの服装
W杯が開催される6月~7月は、バンクーバーが一年で最も輝くベストシーズンです。日中の平均気温は19℃~22℃と爽やかで、湿度が低いため日本の夏のような蒸し暑さとは無縁です。ただし、太平洋からの風が心地よい一方で、朝晩は12℃~14℃まで冷え込むことも珍しくありません。
そのため、服装には少し工夫が必要です。日中はTシャツ一枚で快適に過ごせても、夜の試合観戦や早朝の散策には、フリースや薄手のジャケットなど羽織れるものは必須アイテムとなります。また、夏でも急な雨が降ることがあるため、折りたたみ傘や防水性の上着をバッグに忍ばせておくと、より安心して観光を楽しめます。夏至に近い時期なので日が非常に長く、夜9時過ぎまで明るいことも。試合後でも街の散策や食事を楽しむ時間がたっぷりあるのは嬉しいポイントです。
支払い事情とチップ文化
カナダ滞在で避けては通れないのがチップ文化です。日本では馴染みがないため戸惑うかもしれませんが、基本的なマナーを知っておけばスマートに対応できます。レストランなど、サーバーがテーブルでサービスをしてくれる場所では、満足度に応じて会計の15%~20%を上乗せするのが一般的です。
近年はカード決済端末で「18%, 20%, 25%」といった選択肢が自動で表示される「チップ・インフレーション」が話題ですが、これはあくまで提案です。サービス内容に応じて自分で判断して問題ありません。通貨はカナダドル(CAD)ですが、クレジットカード(Visa, Mastercard)が広く普及しており、BCプレース内は完全キャッシュレスです。タッチ決済機能付きのクレジットカードは必ず持参しましょう。
通信・電源・緊急連絡先
海外旅行で生命線となるのがスマートフォンの通信環境です。最も手軽でおすすめなのがeSIMで、日本にいる間にオンラインで購入・設定しておけば、現地到着後すぐにインターネットが使えます。主要なeSIMサービスで数千円台が目安となりますが、料金はデータ容量や通信速度によって変動するため、渡航前に比較検討することをおすすめします。
電源プラグは日本と同じタイプA・B、電圧は120Vなので、日本のスマホやPCの充電器はほとんどが変圧器なしでそのまま使用できます。万が一の事態に備え、警察・消防・救急を呼ぶ緊急連絡先が911であることも覚えておきましょう。また、タクシー以外の移動手段として、UberとLyftといったライドシェアサービスも広く普及しています 32。
日本との深い縁:BCプレースを巡るサッカーストーリー

BCプレースは、単なる試合会場というだけでなく、日本のサッカーファンにとって忘れられない記憶が刻まれた場所でもあります。2026年にこのスタジアムを訪れることは、過去の物語に思いを馳せる特別な体験となるでしょう。
2015年女子ワールドカップ決勝の舞台
2015年7月5日、このスタジアムでFIFA女子ワールドカップの決勝戦が行われ、なでしこジャパン(日本女子代表)がアメリカと激闘を繰り広げました。前大会の覇者として連覇を目指したなでしこジャパンでしたが、試合は序盤からアメリカの猛攻を受け、結果は2対5で準優勝。5万人を超える大観衆の前で世界の頂点を争ったこの一戦は、日本の女子サッカー史に刻まれる伝説です。あの日の熱狂と悔しさが、このスタジアムには今も息づいています。
ホワイトキャップスで活躍した日本人選手たち
BCプレースを本拠地とするMLSクラブ「バンクーバー・ホワイトキャップスFC」は、これまで複数の日本人選手を迎え入れ、現地のファンを沸かせてきました。彼らの存在は、バンクーバーと日本のサッカー界との絆をより一層強いものにしています。
- 小林 大悟: 2013年に在籍。創造性あふれるプレーでチームに貢献しました。
- 工藤 壮人: 2016年に在籍した元日本代表ストライカー。MLSで17試合に出場し2ゴールを記録しました。
- 高丘 陽平: 2023年に加入したゴールキーパー。現在もチームの守護神として活躍中です。
W杯観戦に加え、MLSの試合日程が合えば、高丘選手のプレーを応援するのも特別な思い出になるはずです。
【費用公開】W杯観戦モデルプランと概算総額(成田発)

さあ、いよいよ具体的な旅行計画です。日本からバンクーバーへ向かう際のモデルプランと、現実的な費用をシミュレーションしました。夢のW杯観戦を現実にするための、第一歩です。
以下の費用は、2025年10月時点での航空券価格と、W杯開催期間中のホテル予約状況を基に算出した、より現実的な予測値です。特にホテル料金はすでに高騰しており、予約可能な部屋も少なくなっています。
【最重要:予算計画の注意点】
W杯開催に伴う航空券・宿泊費の大幅な価格高騰を織り込んだ予測値です。通常の観光シーズンとは全く異なるため、予算は多めに見積もり、早期予約を心がけてください。
(試算日:2025年10月18日、為替レート:1 CAD=110円)
プラン①:1試合観戦(2泊3日の弾丸ツアー)
限られた時間の中で、W杯の熱気とバンクーバーの魅力を最大限に味わうための効率性を追求したプランです。短い滞在だからこそ、事前の計画が成功の鍵を握ります。
- 1日目: 成田発の午前便で、同日朝にバンクーバー着。スカイトレインで市内へ移動しホテルにチェックイン。午後は市内を散策。
- 2日目(試合日): ブランチ後、BCプレースへ。試合後は混雑を避けるため、最寄駅ではなく一駅歩いて乗車するのがコツ。
- 3日目: 午前中にお土産探しなどを済ませ、空港へ。帰国の途に(日本到着は翌日)。
項目 | バジェット | スタンダード | コンフォート | 備考 |
往復航空券(エコノミー) | 220,000円 | 220,000円 | 220,000円 | 2026年3月時点の価格参考 |
宿泊費(2泊) | 242,000円 | 352,000円 | 528,000円 | |
現地交通費 | 3,000円 | 3,000円 | 3,000円 | 空港加算運賃含む |
食費(2.5日分) | 20,000円 | 24,000円 | 30,000円 | 1日8,000円~ |
通信費(eSIMなど) | 2,500円 | 2,500円 | 2,500円 | 7日間プラン目安 |
海外旅行保険 | 3,000円 | 3,000円 | 3,000円 | |
合計(チケット代別途) | 490,500円~ | 604,500円~ | 786,500円~ |
プラン②:2試合観戦(4泊5日の満喫ツアー)
試合観戦だけでなく、バンクーバーが誇る雄大な自然や美食もじっくりと楽しみたい。そんな欲張りなあなたにぴったりのプランがこちらです。試合の合間の時間をどう過ごすかで、旅の満足度は大きく変わります。
- 行程: 上記プランをベースに、試合間に観光日を設けます。スタンレーパークでのサイクリングや、カピラノ吊り橋への日帰り旅行など、バンクーバーの魅力を満喫します。
項目 | バジェット | スタンダード | コンフォート | 備考 |
往復航空券(エコノミー) | 220,000円 | 220,000円 | 220,000円 | 2026年3月時点の価格参考 |
宿泊費(4泊) | 484,000円 | 704,000円 | 1,056,000円 | |
現地交通費 | 6,000円 | 6,000円 | 6,000円 | DayPass利用も検討 |
食費(4.5日分) | 36,000円 | 45,000円 | 54,000円 | 1日8,000円~ |
観光・アクティビティ費 | 15,000円 | 15,000円 | 20,000円 | 入場料など |
通信費(eSIMなど) | 3,500円 | 3,500円 | 3,500円 | 7日間プラン目安 |
海外旅行保険 | 5,000円 | 5,000円 | 5,000円 | |
合計(チケット代別途) | 769,500円~ | 998,500円~ | 1,364,500円~ |
どこに泊まる?目的別おすすめホテルエリア

旅の拠点となるホテル選びは、観戦旅行の成否を分ける重要なポイントです。特にW杯期間中は、価格の高騰だけでなく、予約そのものが困難になることが予想されます。そこで重要になるのが、戦略的なエリア選びです。
W杯のような世界的なイベントでは、需要が急増するためホテル料金は通常の200%以上に跳ね上がる可能性があります。実際に、ダウンタウン中心部では1泊$700~$1,500CADといった価格帯も想定されます。予算計画の際は、この点を十分に考慮し、可能な限り早期に予約すること、そして万が一の計画変更に備えてキャンセル可能な料金プランを選択することを強く推奨します。
W杯期間中は、スタジアムへのアクセスが良く、観光にも便利なダウンタウンエリアでの宿泊が断然おすすめです。ホテル選びの最大のポイントは、スタジアムへの近さよりも「スカイトレインの駅への近さ」を優先すること。駅近のホテルを押さえれば、空港からの移動、スタジアムへのアクセス、そして市内の観光まで、すべてがスムーズになります。2025年10月時点で、大会期間中のダウンタウンのホテルは1泊1,000カナダドルを超える価格設定がすでに見られ、予約も埋まり始めています 48。
グレード | 推奨エリア | 目安(1室1泊) | こんな人におすすめ | 代表的なホテル例 |
バジェット | ダウンタウン南部(ロブソン通り周辺) | $1,000~1,200CAD | 価格を最優先し、宿泊費を抑えたい方。 | YWCA Hotel Vancouver, Samesun Vancouver |
スタンダード | イェールタウン、スタジアム地区 | $1,400~1,800CAD | 利便性と快適さのバランスを取りたい堅実派 | Rosedale on Robson, Georgian Court Hotel |
コンフォート | ウォーターフロント、コールハーバー | $2,000CAD | 最高の立地とサービスで快適な滞在を求める贅沢派 | Fairmont Hotel Vancouver, Hyatt Regency Vancouver |
日本からのアクセスと入国手続き
日本からバンクーバーへの渡航は比較的簡単ですが、必須の事前準備があります。これを怠ると、せっかくの旅行が台無しになってしまう可能性も。しっかりと確認しておきましょう。
フライト情報
日本からバンクーバーへの翼は、複数の航空会社が担っています。成田(NRT)または羽田(HND)から、エア・カナダ、JAL、ZIPAIRなどが直行便を運航しており、所要時間は約8時間半~9時間と、北米の中では比較的アクセスしやすいのが特徴です 54。
【必須】eTA(電子渡航認証)の申請
日本からカナダへ空路で渡航する際に、絶対に忘れてはならないのがeTA(電子渡航認証)の事前申請です。これはビザとは異なりますが、取得していないと飛行機への搭乗そのものが拒否されてしまう、非常に重要な手続きです。
- 申請方法: カナダ政府公式サイト(Canada.ca/eTA)からオンラインで申請します。近年、高額な手数料を請求する代行サイトが増えているため、必ず公式サイトから手続きを行いましょう。
- 費用: $7CAD 。
- 必要なもの: パスポート、クレジットカード、メールアドレス。
- 注意点: 申請していないと飛行機に搭乗できません。旅行計画が固まったら、すぐに申請を済ませましょう。
税関・検疫
カナダは検疫が厳しく、特に肉製品(ビーフジャーキー等)、乳製品、果物などの持ち込みは厳しく制限されています。意図せず持ち込んでしまうと罰金の対象となることもあるため、不要なトラブルを避けるためにも、食品のお土産は避けるのが賢明です。
空港・市内・スタジアム間の移動ガイド
バンクーバーの旅は、空港に到着した瞬間から始まります。そして、この街の素晴らしさを最初に実感させてくれるのが、非常に発達した公共交通システム、特にスカイトレインです。これを使いこなせば、移動は驚くほどスムーズになります。
空港(YVR)から市内ダウンタウンへ
空港から市内への移動は、スカイトレイン・カナダラインが最も速く、そして簡単です。空港駅はターミナルに直結しており、ダウンタウン中心部まで約25分で到着します。運賃は時間帯や移動ゾーンによって変動しますが、YVR空港からの出発には常に$5CADの加算運賃が適用されます。合計運賃の目安は約$8.55~$10.75CADです。券売機に並ぶ必要はなく、改札機にタッチ決済対応のクレジットカードをかざすだけで乗車できるので、小銭の心配もありません。
市内からBCプレースへ
ダウンタウンのホテルからBCプレースへは、徒歩でも十分アクセス可能ですが、スカイトレインを利用するとさらに便利です。主に2つのルートが考えられます。
- Expo Lineを利用する場合: 最寄り駅は「Stadium–Chinatown駅」で、下車後徒歩約5分です。
- Canada Lineを利用する場合: 「Yaletown–Roundhouse駅」で下車し、そこから徒歩10~15分でアクセスすることも可能です。こちらは空港から乗り換えなしでアクセスできる路線なので、土地勘のない方には分かりやすいかもしれません。
【裏ワザ】試合後の大混雑を回避する方法
試合終了直後、数万人の観客が一斉に帰路につくため、最寄りの「Stadium–Chinatown駅」は想像を絶する混雑に見舞われます。この人混みをスマートに避けるには、一駅分歩くのが最も効果的な戦略です。
- おすすめルート: スタジアムから南西に10分ほど歩き、カナダラインの「Yaletown–Roundhouse駅」から乗車する。または、北西に15分ほど歩き、エキスポラインの「Granville駅」から乗車する。少し歩くだけで、満員電車に乗れないストレスから解放され、快適にホテルへ戻ることができます。
観戦の合間に楽しむ!バンクーバー絶品グルメ

新鮮なシーフードが豊富なバンクーバーは美食の宝庫。観戦の興奮を分かち合ったり、次の試合へのエネルギーを充電したり。そんな大切な時間にぴったりの、絶対に味わいたい名物グルメを紹介します。
炙り寿司
バンクーバーの食文化に触れるなら、まず試してほしいのが「炙り寿司」です。実はこの街は、日本でおなじみの炙り寿司が世界に広まるきっかけとなった場所。新鮮なネタの表面を軽く炙ることで香ばしさと旨味を最大限に引き出した一貫は、まさに芸術品です。
- 名店: 「Miku Restaurant」は、バンクーバーに炙り寿司を広めたパイオニアとして有名。ウォーターフロントの絶景と共に、革新的な一皿を堪能できます。
JAPADOG(ジャパドッグ)
ホットドッグに照り焼きソースや海苔といった和の要素を加えた、バンクーバー発祥のB級グルメの代表格。ダウンタウンの路上カートや店舗で手軽に楽しめ、試合前の腹ごしらえや、街歩きのお供にぴったりです。そのユニークな組み合わせは、一度食べたら忘れられない味です。
ナナイモバー
カナダ西海岸の伝統的なお菓子といえば、このナナイモバーを置いて他にありません。チョコやナッツの土台、カスタード風味のクリーム、上層のチョコレートが三層になった濃厚な甘さが特徴で、コーヒーとの相性は抜群。市内のカフェやベーカリーで手軽に購入でき、お土産にも最適です。
試合のない日はどう過ごす?王道観光スポット
試合のない日は、バンクーバーならではの自然と街の魅力を満喫する絶好のチャンスです。ここでは、限られた時間でも効率よく楽しめるモデルプランを提案します。
半日プラン(約4時間):定番を効率よく
スタンレーパーク→ギャスタウン
まずは、都会のオアシス「スタンレーパーク」へ。レンタサイクルで、公園の外周を巡るシーウォール(約9km)を快走しましょう 71。海と森、そして高層ビル群が織りなす絶景は、まさにバンクーバーの象徴です。風を感じながらペダルを漕げば、旅の疲れも吹き飛ぶはず。
次に、バンクーバー発祥の地である歴史地区「ギャスタウン」へ。レンガ敷きの道を歩き、15分ごとに蒸気を噴き上げる名物の蒸気時計を見学。ビクトリア朝の建物を改装したお洒落なブティックやカフェが立ち並び、散策するだけでも楽しめます 73。
1日プラン(約8時間):自然も街も大満喫
カピラノ吊り橋 → グランビルアイランド → イングリッシュベイの夕日
午前中は、少し足を延ばしてスリル満点の吊り橋「カピラノ吊り橋」へ。高さ70m、長さ137mの橋から見下ろす渓谷は圧巻です 75。入場料は$70 \text{ CAD}$前後と安くはありませんが、その価値は十分にあります 76。
午後は、活気あふれる**「グランビルアイランド」**のパブリックマーケットへ。新鮮なシーフードや名物のドーナツを味わい、地元のアーティストが作った工芸品など、お土産探しを楽しみましょう 78。
そして1日の締めくくりは、「イングリッシュベイ」のビーチへ。西海岸に沈む美しい夕日を眺めながら、ワールドカップの旅の思い出に浸る。これ以上ない贅沢な時間を過ごせるはずです。
試合当日の最終チェックリストと現地ルール

さあ、いよいよ試合当日。最高の観戦体験にするために、持ち物と現地のルールを最後にもう一度確認しておきましょう。特にアルコールに関するルールは日本と大きく異なるため、注意が必要です。
持ち物チェックリスト
- 観戦チケット(スマホの電子チケット)
- 身分証明書(パスポート)
- クレジットカード(スタジアム内はキャッシュレス)
- 規定サイズの透明バッグ、または小型クラッチバッグ 9
- 羽織るもの(寒暖差対策)
- スマートフォンとモバイルバッテリー
現地の法律とマナー
- アルコール: ブリティッシュ・コロンビア州の飲酒可能年齢は19歳です 80。公共の場での飲酒は原則として法律で禁止されていますが、市が指定する一部の公園、ビーチ、公共プラザでは期間限定で許可されています 。ルールは頻繁に更新されるため、トラブルを避けるためにも、必ず事前にバンクーバー市の公式ウェブサイトで最新の指定エリアと規則を確認してください。
- 喫煙: BCプレースは敷地内完全禁煙です。これには電子タバコも含まれます 15。喫煙が発覚した場合、退場処分となる可能性もあるため、ルールは厳守しましょう。
まとめ:バンクーバーはW杯観戦の理想的な都市!
バンクーバーは、2026年W杯開催都市の中でも、日本人旅行者にとって最高の選択肢の一つです。その理由は、スタジアムの圧倒的なアクセスの良さと、発達した公共交通網にあります。これにより移動のストレスが最小限に抑えられ、限られた時間でも試合観戦と観光を最大限に楽しむことが可能です。「初めての海外サッカー観戦」という方にも、自信を持っておすすめできます。
この記事で紹介したモデルプランと費用を参考に、具体的で現実的な旅行計画を立て、一生忘れられないワールドカップの旅を実現してください!
次回は、2026W杯決勝の地「ニューヨーク・ニュージャージー・スタジアム」を特集します!