こんにちは、スポカフェ編集部です。
男子プロテニスツアーの2021シーズンも終盤を迎え、早くも2022年のグランドスラムの出場資格に関する話題も上り始めているようです。
2021年には、グランドスラム最多優勝回数記録20回を誇る選手が3人になり、この数年たびたび巻き起こっていたGOAT(Greatest of All Time / 史上最高の選手)論争に再び注目が集まる結果となっています。
現在グランドスラム最多優勝回数の記録保持者は、フェデラー、ナダル、ジョコビッチの3名です。
今回は、ビッグ3として群を抜いた活躍を続ける3選手の中でGOATと呼ばれるにふさわしい最強の選手は誰なのか、さまざまな角度から探ってみましょう。
フェデラー、ナダル、ジョコビッチの通算成績・記録

まずは、選手別にこれまでの通算成績などを詳しく見てみましょう。
【ロジャー・フェデラー】

プロ歴23年40歳。ダブルスを含むツアー通算タイトルは歴代最多111勝、またランキング1位の通算在位期間311週の記録は歴代2位。正確であり美しく優雅なプレースタイルやスポーツマンシップ、熱心なチャリティー活動など素行の良さも含めて史上最高のプレーヤーとの評価が高い選手です。
戦績:1520戦1246勝274敗 勝率81.97%
シングルス獲得タイトル数:103
(獲得タイトル)
グランドスラム:優勝回数20回 準優勝11回
・全豪オープン優勝6回
・全仏オープン優勝1回
・ウィンブルドン優勝8回
・全米オープン優勝5回
ATPファイナルズ優勝回数6回 準優勝4回
マスターズ1000:優勝回数28回 準優勝22回
500シリーズ:優勝回数24回 準優勝7回
250シリーズ:優勝回数25回 準優勝9回
【ラファエル・ナダル】

プロ歴20年35歳。全仏オープン13回優勝、2005年~2007年にかけてのクレーコート81連勝など、クレーコート最多優勝記録・最長連覇記録を更新している絶対的な存在です。また、マスターズ優勝も歴代1位タイとなる36回の記録を保持しています。
戦績:1209戦1005勝204敗 勝率83.13%
シングルス獲得タイトル数:88
(タイトル内訳)
グランドスラム:優勝回数20回 準優勝8回
・全豪オープン優勝1回
・全仏オープン優勝13回
・ウィンブルドン優勝2回
・全米オープン優勝4回
ATPファイナルズ:優勝回数0回 準優勝2回
マスターズ1000:優勝回数36回 準優勝16回
500シリーズ:優勝回数22回 準優勝6回
250シリーズ:優勝回数9回 準優勝5回
【ノバク・ジョコビッチ】
プロ歴19年34歳。20歳で全豪を制して以降、ビッグ3としてトップを走っており、キャリアグランドスラムの達成や世界ランキング1位の通算在位期間の記録更新などキャリアを上げ続けています。
戦績:1130戦939勝191敗 勝率83.10%
シングルス獲得タイトル数:86
グランドスラム:優勝回数20回 準優勝10回
・全豪オープン優勝9回
・全仏オープン優勝2回
・ウィンブルドン優勝6回
・全米オープン優勝3回
ATPファイナルズ:優勝回数5回 準優勝2回
マスターズ1000:優勝回数36回 準優勝17回
500シリーズ:優勝回数14回 準優勝3回
250シリーズ:優勝回数10回 準優勝4回
最強はジョコビッチ選手?

フェデラー、ナダル、ジョコビッチ3選手の通算成績や保持している記録などをご紹介しました。
3人のタイトル数やグランドスラム優勝回数、勝率などを見比べてみて、あまりにも拮抗していて正直なところ大差がないのではないか、と思う人も多いのではないでしょうか。
特にナダル選手とジョコビッチ選手の場合は、プロ歴の長さも年齢も1年しか変わらないためどちらと決定づけるのは難しく感じられても不思議ではありません。
実際にこの二人の対戦する試合は、非常にタフな試合になることも多いですよね。
しかしながら、いくつかのポイントに注目してみると、この3人の中で最終的にGOATと呼ばれるのはジョコビッチ選手なのではないかとの考えに至ると思います。
では、一体どのような理由からジョコビッチ選手がGOATにふさわしいと言えるのか、さらに詳しく見ていきましょう。
ジョコビッチがGOATの根拠
3選手ともそれぞれが1位の記録を保持していたり、互いに1位と2位で記録を競り合っていたり、甲乙付け難いように見えます。
それでもなぜジョコビッチ選手がGOATだと思われるのか、どのようなポイントに注意して見るべきなのか、ここで詳しく紹介していきます。
理由その1:ダブルグランドスラムの達成者
ダブルグランドスラムとは、四大大会のすべてを2回以上制覇することです。3選手とも合計20回のタイトルを獲得し、キャリアグランドスラムも達成していますから同等に思われるかもしれません。
しかし、グランドスラム全大会でそれぞれ2回以上優勝できているということは、若干異なる意味を持ちます。いずれのサーフェスでも実績を残せるということは、ジョコビッチ選手が残る2選手と違ってコートの条件に対しオールラウンドで対応できる、弱点を持たない選手であると言えるのではないでしょうか。
理由その2:歴代最長の世界ランキング1位
フェデラー選手も世界ランキング1位の通算在位期間に関して通算311週で歴代2位の記録を誇っています。しかしながら、前回記録を更新したのは2018年であり、それ以前にも2011年から7年間と長い間世界ランキング1位にはなっていない状態です。
対して、ジョコビッチ選手は通算在位期間記録も340週と大きく超えた歴代記録を保持しており、なおかつ現在も世界ランキング1位をキープしたまま記録を更新し続けています。二人の状況を比較し年齢も考慮に入れると、記録が覆されるのは難しいと判断されるのではないでしょうか。
理由その3:フェデラー、ナダル両選手との対戦成績
実は、これまでこの3人の試合を振り返ってみると、直接対決の上でもジョコビッチ選手が有利になっていることが分かるのです。ジョコビッチ選手とフェデラー選手の試合ではジョコビッチ選手が27勝23敗で勝ち越しており、ナダル選手に対しても30勝28敗とジョコビッチ選手の方が多く白星を挙げています。
僅差ではありますが、勝負の世界では結果が大きな意味を持ちます。二人に勝ち越しているということは、ジョコビッチ選手が最強であることの強い根拠になると言えるでしょう。
また、最近の活動状況を見てみると、フェデラー、ナダル選手はケガによりかつてのような実績を残せていませんが、2021年のジョコビッチ選手はグランドスラム3タイトル獲得し、着実に記録を伸ばすことに成功しています。
そして、現在目を見張る若手の台頭も控えており、フェデラー、ナダル選手による巻き返しは難しいことは否定できません。
これらすべてを包括して考えると、やはりジョコビッチ選手がGOATと呼ばれるのにふさわしいのではないかと思われます。
まとめ
まだまだビッグ3の活躍する姿を見せて欲しいですが、現実的に考えるとここから極端な飛躍があるとは考えにくいと思います。
3人のうち誰がチャンスをものにしていけるのか、この先変化があるかもしれませんが、3人全員がキャリアを終えた時点ではジョコビッチ選手がGOATの座についている可能性が高いのではないでしょうか。
強すぎると言われるほど類まれな実力を持った選手の試合を、今のうちに記憶にも焼き付けておきたいですね。
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