IOCが発表した「eスポーツ オリンピック・バーチャル・シリーズ」とは?

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こんにちは、スポカフェ編集部です!

現在ゲーマー界隈では、ゲーム大会の市場が大きくなっていくにつれて、eスポーツをオリンピック競技にしてほしいといった声も年々大きくなっています。

そんな中、先日IOC(国際オリンピック委員会)会長のトーマス・バッハ氏が、ゲームによる競技をスポーツとして認める旨の発言をし「オリンピック・バーチャル・シリーズ」というイベントを正式発表しました。

今回の記事では、このイベントについての概要を紹介します。

オリンピック・バーチャル・シリーズとは

先日発表されたオリンピック・バーチャル・シリーズは、近年ゲーム業界で大きな話題になっている「eスポーツ」を、IOC公認の場で行うといった内容のものでした。

eスポーツとは対人ゲームを使用して行う競技のことで、世界中で様々な大会が行われているものの、オリンピックに導入するには様々な問題を抱えていたため、これまであまり話が進んでいないようにも見えました。

その問題というのは大きく2つ、版権の問題と暴力表現の問題です。

版権の問題は、オリンピックという世界的に中立な立場で行われるべき大会において、どこか特定の企業が制作した特定のゲームを大会に使用することが公平性に欠けるというものです。

もうひとつの暴力表現の問題は、対人ゲームの中でも絶大な人気を誇る「FPS」や「格闘ゲーム」と呼ばれる種類のゲームが、銃を持って相手を撃ち殺していったり人を殴って倒したりという競技内容のため、世界平和が大きな指針となっているオリンピックにそぐわないというものがあります。

しかし今回は先駆けとしてということもあってか、こういった問題を完全には解決しないものの大会の実現に至ります。

今回発表されたオリンピック・バーチャル・シリーズにおいては、特定のゲームを使用することになっているものの、暴力表現がないゲームをイベントに使用することで片方の問題を回避しています。

オリンピック・バーチャル・シリーズの5種目

今回のオリンピック・バーチャル・シリーズでは野球、自転車、ボート、ヨット、モータースポーツのゲームがそれぞれ一つ使用されます。

eスポーツにおける種目とは、フィジカルを使って行う一般的なスポーツで言うところの「陸上」や「水泳」といったような大きな分類のことです。

陸上と一言で言っても、短距離走なのか長距離走なのか、一人で走る競技なのかリレーなのか、もしくは砲丸投げなど走るものとは違う競技なのか、など様々な種類があり、その中でもさらに細かく走る距離の長さが細分化されています。

ゲームであればRPGやシミュレーション、FPSや格闘ゲームなど色々なタイプのゲームがあります。

その種目が今回のイベントでは野球、自転車、ボート、ヨット、モータースポーツの5種目というわけですね。

5種目で使用されるゲーム

それでは実際にどういったタイトルのゲームが使用されるのか紹介し、いくつかのゲームについて概要を掘り下げていきます。

野球とモータースポーツのゲームに関しては日本企業の人気ゲームなので、ゲーマーの方であれば聞いたことがある方も多いかもしれません。

野球競技:eBASEBALLパワフルプロ野球2020
自転車競技:Zwift
ボート競技:Open format
セーリング:Virtual Regatta
モータースポーツ競技:グランツーリスモSPORT

パワフルプロ野球は、日本の企業が開発しているゲームであり、ポップにデフォルメされた実在する野球選手の名前やステータスが備えられたキャラクターを使用する野球ゲームの人気シリーズです。

試合前にランダムで選手の調子の善し悪しが決まっていて、試合中も疲労や精神的要因が作用して調子が上下するのも大きな特徴となっています。

グランツーリスモは、今回使用されるゲームの中でもうひとつの日本の企業が開発しているゲームです。

リアリティの高いグラフィックで、実在する車をゲーム上で乗りこなしてレース勝負をする本格的なモータースポーツゲームとなっています。

そして今回のイベントにおいて異色の存在となっているのがZwift。

このゲームは実際にサイクリングマシンのようなものに乗ってペダルを漕ぐことで自転車競技をするゲームとなっており、他のゲームと違い指先や頭脳の技術ではなく、フィジカルの強さを試されるゲーム性になっています。

まとめ

今回はオリンピック・バーチャル・シリーズについて紹介しました。

オリンピック前のイベントとしてeスポーツを5種目行うという内容のものでした。

オリンピックの名前を冠してeスポーツを行うのは初めてのことです。

今回はオリンピックに関連するイベントという立ち位置ですが、実際にオリンピック競技にeスポーツが入る日も近いのかもしれませんね。

このイベントはもう始まっており、決勝戦は6月23日に行われる予定です。

eスポーツの界隈において大きな転換点となるこのイベント、気になる方はぜひ観戦してみてください。