東京オリンピック・パラリンピックが中止になった場合の経済的損失は?無観客開催だとどうなる?

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こんにちは、スポカフェ編集部です!

新型コロナウイルスの影響により、東京オリンピック・パラリンピックは1年開催延期となりました。日本政府やIOCは2021年7月開催に向けて努力しているものの、新型コロナウイルスの感染拡大はいまだに続いており、大会中止を懸念する声もあがってきています。

そんな中、今年の一大イベントである東京オリンピック・パラリンピックがこのまま中止になった場合の経済損失に目を向ける人も出てきています。1年の開催延期が決まった段階ですでに大きな損失が出ており、中止となると日本経済にさらなるダメージを与える可能性があります。

今回の記事では、東京オリンピック・パラリンピックの開催が中止になった場合や、無観客開催となった場合の経済的損失について検証します。経済効果(そして経済的損失も)を試算する場合、分析する期間や計算する項目などによって試算した金額が異なるといったこともあるため、どの論文が何のデータを表しているかに着目しながらあくまで一つの目安として参考にしましょう。

東京オリンピック・パラリンピックの経済効果は?

東京都オリンピック・パラリンピック準備局が発表した「大会開催に伴う経済波及効果」によると、2020年に東京オリンピック・パラリンピックの両方が開催された場合の全国の経済効果を約32兆円と試算しています。

この経済効果の内訳は、直接的効果(施設整備費や大会運営費)の約5兆円とオリンピックを契機として持続的にもたらされる経済効果(レガシー効果)の約27兆円となっています。

東京オリンピック・パラリンピック延期による経済損失

関西大学の宮本勝浩名誉教授が2020年3月に発表したレポートによると、東京オリンピック開催が1年延期された場合の経済的損失は、大会延期にかかる諸費用(約4225億円)に大会延期で失われる経済効果(約2183億円)を合わせた約6408億円と算出しています。

また、第一生命経済研究所の首席エコノミスト・永浜 利広氏は、東京オリンピック・パラリンピック延期による2020年の日本の経済損失額は約3兆2000億円にのぼると算出しています。

当初想定していたインバウンド特需が見込みづらくなったこともあり、日本の経済に多大な影響を及ぼすと考えられています。

東京オリンピック・パラリンピック中止による経済的損失

それでは、もし東京オリンピック・パラリンピックが中止となった場合、いくらぐらいの経済的損失が発生するのでしょうか。

東京都オリンピック・パラリンピック準備局は、大会が中止となった場合の経済損失額を約29兆7107億円と算出しています。一方、みずほフィナンシャルグループが2017年にまとめた「2020年東京オリンピック・パラリンピックの経済効果」では、経済損失額が7兆6013億円になると算出されています。

また、SMBC日興証券は、中止した場合の経済損失額について、約7兆8,000億円にのぼるという試算を2020年3月に公表。

関西大学の宮本勝浩名誉教授は、東京オリンピック・パラリンピックが中止となった場合の経済的損失について、「大会が延期または中止になった時に発生する新たな費用と、開催により期待されていた経済効果が失われる金額の合計」であると説明しており、中止となった場合の経済損失額は約4兆5151億円にものぼると推測しています。

経済的損失を試算する場合、東京オリンピック・パラリンピック準備局はレガシー効果の経済的損失を大きく見積もっていることに対し、宮本勝浩名誉教授とみずほフィナンシャルグループはすでに完成している競技場やスタジアムといったハード面の経済効果を重視して試算しています。その結果、東京都オリンピック・パラリンピック準備局の経済損失額の方が大きくなっているといえます。

とはいえ、様々なレポートを見ると中止の場合の経済損失額は4兆円~8兆円あたりが目安ということが伺えます。

経済的損失を試算する場合、東京オリンピック・パラリンピックは、経済の活性化やボランティア、都民参加といったソフト面での経済効果を多く見積もっています。一方で施設整備費などハード面の経済効果を低く見積もっている傾向があります。

それに対し、みずほフィナンシャルグループは、すでに完成している観光関連施設などハード面の設備投資を経済効果に加えているため、東京都オリンピック・パラリンピック準備局よりも経済的損失額が少なくなっています。

2017年の試算にはなりますが、東京都オリンピック・パラリンピック準備局の算出した経済損失額よりも、みずほフィナンシャルグループの算出した7兆6013円のほうが現実に近いとされています。

無観客開催による経済的損失

東京オリンピック・パラリンピックは、ここに来て無観客開催が現実味を帯びてきています。無観客開催とはその名の通り、観客を入れずに大会を開催することですが、この場合は外国からの観光客がほぼ日本に入国しない状況になるため、経済効果にも大きく影響を及ぼすと考えられています。

関西大学の宮本勝浩名誉教授は、東京オリンピック・パラリンピックが簡素化されて開催された場合の経済的損失を、約2兆4133億円と試算しています。

まとめ

今回取り上げた開催中止あるいは無観客開催による経済的損失は、あくまでも現段階で予想し、そして計算できる範囲で試算されたものです。

新型コロナウイルスの感染拡大に関する対応と同時進行で東京オリンピック・パラリンピックが開催された場合、日本の医療機関への経済的・人材的負担が増加することなどが考えられますが、今回の試算にはこうした内容は反映されていません。

上記のような項目を考え合わせると、東京オリンピック・パラリンピックの開催にあたっては、試算済みの経済的損失以外にも、社会的コストというものが発生することになります。そして、こうした社会的コストは、後々経済的な損失につながることも考えられます。

社会的コストをいかに判断し、どのように対応していくかということも、東京オリンピック・パラリンピックの経済的損失を考える際に大切になるでしょう。

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