こんにちは、スポカフェ編集部です!
11月に開催が迫ったサッカーワールドカップカタール大会。毎回、ファンの関心を集める公式試合球もすでに発表されており、今大会では『アル・リフラ』というボールによって大会が行われます。
ワールドカップでの公式試合球は大会毎に名称、デザイン、さらに使用されている素材も異なります。開催地や時代背景も大きく影響することとなり、長い歴史を持つワールドカップでも、さまざまなボールによって多くのドラマが生まれてきました。
11月のカタール大会の使用球も、開催国の歴史・特徴があらわれたものとなっているようです。
今回は、カタール大会で使用される『アル・リフラ』がどんなボールか、さらに、これまでの大会での公式球がどんなものだったのか、詳しくみていきたいと思います!
2022年ワールドカップ公式試合球『アル・リフラ』
カタール大会では公式試合球として『アル・リフラ』が使用されます。
「アル・リフラ」はアラビア語で「旅」。
FIFAワールドカップ開催地のカタールへの旅、同大会の決勝戦までの旅を意味しています。
世界最大級のスポーツイベントであり、性別、年齢、人種やナショナリズムに関係なく、あらゆる人々が一体となって熱狂するFIFA ワ-ルドカップを通して、「世界をつなぐ旅が、ここからはじまる。」というコンセプトが込められています。
デザイン・カラーリングはカタールの国旗・文化・建築物から着想を得ています。
パネルには世界を一体化させるフットボールの価値を表す言葉を6つの言語で表現しており、表面にはカタールの伝統産業である真珠を連想させるパール調の光沢原反を採用。
湧き上がる様々な感情や多様性に富んだ各国のアイデンティティ、そして現代サッカーのプレースピードを連想させる多彩なカラーを使用しています。
2010年南アフリカ大会で生まれた本田圭佑の無回転FK
2010年南アフリカ大会では、公式球として使用された「ジャブラニ」が大きな話題を呼びました。天候に左右されないキックの安定性を目的として、さまざまな特殊加工が施されたボールとして大会前より注目を集めていた「ジャブラニ」。
さらにほとんどの会場が標高1000メートル以上の高地にあったため、キック時への影響があるものと予想されていました。
その予想は的中し、グループリーグ日本対デンマークの試合で、本田圭佑選手が放った無回転フリーキックは、大きな揺れ幅で複雑な軌道を描き、デンマークゴールのネットを揺らすことに。世界トップクラスのゴールキーパー、トーマス・セーレンセンはボールに触ることが出来ませんでした。
プレーにも大きな影響を及ぼすこととなる公式球は、大会毎に異なります。今大会のボールによってどんなプレーが生まれるか注目しましょう。
歴代のワールドカップ公式試合球一覧

ここでは、1970年大会以降の公式試合球がどんなものだったかを振り返ります。
1970年メキシコ大会 『テルスター(TELSTAR)』
ワールドカップを世界中の人々がテレビで観戦出来るようになった時代のスター(星)という意味からネーミング。1960年代まで一般的だった12枚か18枚革の茶色のサッカーボールに対し、白黒の亀甲パターンのボールは選手、観客の視認性も高く、当時の白黒テレビでの映りが良かったと言われています。
1974年西ドイツ大会 『テルスター(TELSTAR)』
この大会のテルスターは、1970年のゴールドのブランドロゴを、新たに黒のブランドロゴに変えて登場しました。
1978年アルゼンチン大会 『タンゴ(TANGO)』
開催地であるアルゼンチンの音楽(舞踊)のタンゴをイメージしたデザイン。このデザインにより、アディダスは歴史的なフットボールのデザインに、新たな革命を起こしました。
1982年スペイン大会 『タンゴ・エスパーニャ(TANGO ESPANA)』
前回大会に続いて『タンゴ』が使用されています。名称にはスペインをあらわす『エスパーニャ』が追加。
1986年メキシコ大会 『アステカ(AZTECA)』
FIFA ワールドカップで最初の人工皮革製試合球。デザイン・名称は古代アステカ文明の歴史を表現しています。
1990年イタリア大会 『エトルスコ・ユニコ(ETRUSCO UNICO)』
レイヤーに総合フォーム・システムとポリウレタンを使用した初の試合球。デザインは古代文明エトルリアの歴史を表現しています。
1994年アメリカ大会 『クエストラ(QUESTRA)』
宇宙を駆け巡る星をイメージさせる斬新なデザインは、蹴り出される瞬間のスピードを表現したもの。新しい総合フォームとハイテク・デザインを駆使することで、ボールのスピードを速め、よりソフトな感触を生み出しています。
1998年フランス大会 『トリコロール(TRICOLORE)』
ネーミングは、赤、青、白からなるフランス国旗に由来したもの。のデザインは、伝統的なフランスのシンボルである雄鶏と、近代フランスのシンボルである高速列車とタービンを融合しています。グラスプリントとシンタクティックフォームという二つの新しいテクノロジーを採用しています。
2002年日韓大会 『フィーバーノヴァ(FEVERNOVA)』
名称の「FEVER」はFIFAワールドカップに注がれる世界中の人々の熱気を、「NOVA」は「新星」の意味。共催国である日韓両国にインスピレーションを得たデザインは、大会開催に向けられた両国の情熱や、近年の目覚しい技術革新を称えたもので、「TRIGON(トライゴン)」デザインと名付けられました。
2006年ドイツ大会 『+チームガイスト(+TEAMGEIST)』
名称は「チームスピリット」が加わることで、より強くなれるという意味。革新的な14枚のパネル構造を採用し究極の球体を実現することで、より正確なコントロール性を追求。放射状ラインのグラフィックは躍動とエネルギーを象徴。「白」と「黒」は開催国ドイツ代表チームの伝統色。
2010年南アフリカ大会 『ジャブラニ(JABULANI)』
アフリカ大陸初開催を祝福し、南アフリカ共和国の公用語で「祝杯」を名称として採用。8枚の立体パネルを組み合わせることで、限りなく真球に近い球体を実現。
2014年ブラジル大会 『ブラズーカ(BRAZUCA)』
これまでの公式球の中で最小枚数である6枚のポリウレタン製パネルでできており、これまでにない十字形のパネルを採用することで、ゲームのスピードアップやボールの球形維持を向上。ブラズーカのボールテストには2年半が費やされ、世界トップレベルの選手によりテストされました。
2018年ロシア大会 『テルスター18(TELSTAR18)』
1970年メキシコ大会で初登場したアディダス史上初のFIFA ワールドカップ公式試合球である『TELSTAR(テルスター)』から着想を得て作られています。また決勝トーナメントからは、デザインに赤色が追加されたテルスター ミチター(TELSTAR MECHTA)が使用されました。
まとめ
今回はカタール大会の公式試合球や、1970年以降の大会使用球を振り返ってきました。
大会で使用されたボールは、そのままその時代のトレンドとなり、国際大会各種、さらにアマチュアなど一般人のゲームでも実際に使用されるケースが多いです。
これまで長い歴史を持つワールドカップで使用されたボールは、私たちの記憶にも深く刻まれてきていることは間違いありません。
今大会でも、新たなデザイン・クオリティのボールでどんなドラマが観られるか、非常に楽しみです!!
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