地方球場初挑戦!ふらっと行く県営大宮球場西武戦

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こんにちは、スポカフェ編集部です!
埼玉西武ライオンズの本拠地球場といえば、所沢市の「メットライフドーム」。……ですが、西武にはもうひとつ、年間数試合ホームゲームを開催し「第二のホーム」としている球場があります。さいたま市大宮区の「県営大宮球場(埼玉県営大宮公園野球場)」です。

私は西日本のとある地方から埼玉県に移って2年の広島カープファン。県営大宮球場から10キロほどの場所に住んでいます。カープ戦以外を観戦するのも好きで、埼玉に来てから関東のプロ野球本拠地球場は一通り回ったのですが、近所の大宮西武戦はこれまでなかなか都合が合いませんでした。今回は急遽スケジュールが空いたので、前日にチケットを取って、ふらっと初の地方球場観戦に挑戦してみました。

ベーブ・ルースもプレーした県営大宮球場へのアクセス

県営大宮球場は、埼玉県にお住いの方には、プロ野球よりも高校野球の舞台としての方が馴染み深いでしょう。メットライフドームを除いては県内で最も規模が大きく、高校野球地区大会で開会式や決勝戦が行われるメイン会場として使用されています。開場(1934年)当時は、日米野球でベーブ・ルースもプレーした歴史ある球場です。

私が大宮西武戦を観戦したのは、ヤクルトとの平日交流戦ナイター(6月12日)。急遽観戦を決めた後、現地まで家が近い私は、サイクリングも兼ねてクロスバイクで行く計画を立てました。前日確認した天気予報では雨の心配なし……だったのですが、家を出るという時間になって突然の大雨!電車で行くことにし、雨対策グッズを用意して慌てて家を出ました。

せっかく予定を変えて電車を使ったので、県営大宮球場へのアクセスを簡単に説明します。県営大宮球場が場所を構えるのは、JR大宮駅から徒歩約2キロの「大宮公園」敷地内。東武鉄道野田線に乗り換えると、もう少し球場に近い「大宮公園駅」もあるのですが、大宮駅から直接球場まで歩く方が多いようでした(私もそうしました)。大宮駅についたのは17時くらい。大通りに出ると、球場へ向かう人の流れができていたので、ナビいらずで現地に到着できました。

地方球場ならではのグラウンドの近さ

体感的には30分近く歩いて、試合開始30分前くらいにいよいよ到着!球場入口にはすでに「当日券売り切れ」の看板が出てていて、かなり賑わっている感じです。私は試合がはじまってからは集中して観戦したいタイプなので、急いで座席を確認します。

購入したチケットは「ネット裏指定席S」(前売り3600円)。ネット裏のうち、真ん中から後方にのエリアです。座席は最近リニューアルしたばかりみたいでピカピカでした。ドリンクホルダーはないものの、前後はしっかりゆとりがあるように感じます。

座席は「ネット裏指定席S」エリアの比較的前の方で、3塁側の端でした。スタンドは収容人数2万人少しと、12球団の本拠地球場に比べるとこじんまりしています。その分グラウンドが近いのが嬉しいです。

背もたれがある座席は、私が座った「ネット裏」エリア(S・SSの2種類)のみ。内野指定席はベンチシートになります。外野自由席はメットライフドームと同じように芝生。私がチケットを買ったのは前日でしたが、内野・外野席は売り切れで、ネット裏だけがまだ残っていました。

球場グルメは祭りの出店のような雰囲気

席の確認が済んだら、軽くグッズ・グルメを物色。常設のショップはなく、球場と入場ゲートの間にある広場のようなところに売店が集まっていました。あまり広くないスペースに移動屋台が所せましと並んでいるので、お祭りの出店のような雰囲気です。

試合開始まであと20分もないこの時間、どの屋台も行列ができていました。雨がなければもっと早く着いて腹ごしらえしたかったのですが、並んでいると試合がはじまってしまいそうなので、一番回転がよさそうだった「ライオンズ焼き」でさっと食料調達を済ませます。

グッズは、友人にヤクルトの「つば九郎」を頼まれていました。しかし予想はしていましたが、地方球場のビジターグッズ販売はラインナップがとても少なかったです。写真の4つ並んでいるグッズテントのうち、ヤクルトの販売は一番端の一張りだけ(西武のグッズテントは広場のあちこちにたくさんありました)。

結局、思っていたようなグッズは置いてなく、今回はあきらめました。隣の西武テントでついでにエポック社のプロ野球カードだけ買って席に戻ります。

メットライフドームと同じく三塁側が西武ホーム

席に戻ると、もう試合開始の6時前。球場到着時まばらだったスタンドは大分埋まっています。まもなく君が代が流れてプレーボール。初回ヤクルトの攻撃が始まりました。

「そういえば」と、ここで思い出したことがあります。メットライフドームでの西武戦は、一般的なホーム&ビジターとは反対に、三塁側がホーム応援席です。県営大宮球場も同じでした。最初に席(ネット裏の三塁側端)を確認したとき、ヤクルト側かと思ったのですが、気が付けばすぐ隣の内野席は西武ファン一色でした。ネット裏も、7~8割は西武ファンといったところでしょうか。

反対の一塁側はヤクルトファンも多く、ライトスタンドの応援は迫力がありました。大宮は都内から30~40分あれば着く街。東京方面のヤクルトファンからすると、メットライフドームより行きやすいですよね。西武ファンの応援もメットライフドームと変わらない熱気です。私はあまり応援に詳しくので知らなかったのですが、後で録画していたこの試合のテレビ中継を見返すと、9回西武の攻撃で流れていたのは大宮限定のテーマだったみたいです。

「ふらっと観戦」で思わぬ発見

さて、試合です。今年の西武は「山賊打線」と呼ばれる強力打線が話題になっていて、ヤクルトもメジャーから青木選手が復帰し、去年不調だった山田選手が復活するなど、両チームとも野手のラインナップが豪華です。どちらのファンでもない私は、打ちまくる乱打戦を期待していました。

ところが、蓋を開けてみると、得点どころか、ヒットもなかなか出ない投手戦。最終的に3対1でヤクルトが勝ったのですが、この日活躍が光ったのは先発したヤクルトのベテラン左腕・ 石川雅規投手です。

この日の石川投手は素晴らしかった。初回に1本ヒットを打たれてからは5回終了まで1本も許さず、最終的に6回を1失点で投げ切りました。「カツオカーブ」と呼ばれる超スローカーブを有効に使い、130キロ台の「遅い」ストレートで打者を詰まらせる投球は痛快です。投球フォームも綺麗でかっこよく、私はこの一試合で石川投手のファンになりました。

私のように、応援しているチーム以外の試合を積極的に観戦しに行く野球ファンの方はあまり多くないかもしれません。だけど、適当な試合をふらっと観戦しにいくと新しく好きな選手ができたり、思わぬ発見をできてとても楽しいです。この日の大宮観戦も、そんな試合になりました。

ABOUTこの記事をかいた人

元高校球児のカープファン。フリーライターです。野球部時代忙しく旧広島市民球場に行けなかったことを後悔しており、これからはいろんな球場に行って野球観戦の魅力をお伝えしていきたいです。